こんにちは、bambi夫婦(@bambi_camp11)です!
そろそろ秋冬シーズンが始まりますね。秋冬キャンプの準備はもう進んでいますか?
私はスタートダッシュが少し遅いかもしれませんが、新しいシュラフ(寝袋)を買おうか悩んでいます。
なので、今回のテーマはこちらです。
NANGA(ナンガ)のシュラフって何がすごい?選ぶ基準は何?
ナンガのシュラフと言えば、どんなイメージですか?
- 国産ブランドで値段が高い
- 保証がすごい
- 暖かいシュラフ!
「ナンガのシュラフはいいよ!」ってよく聞くのですが、なんとなくしか分かっていないので、具体的に何が良いのかまとめてみようと思います。
この記事では、ナンガのシュラフについて興味がある方、魅力と特徴を知りたい方に向けて書いてます。最後まで読んでいただくことで、シュラフの選び方のポイントも分かると思います。ぜひ参考にしてみてください。
結論から言いますと…
それでは、さっそくみていきましょう!
NANGA(ナンガ)ってどんなメーカー?
ナンガは滋賀県にあるメーカーです。
ナンガの社名は、ヒマラヤ山脈にそびえたち屈指の難易度を持つ人食い山と恐れられる世界9位の高峰ナンガ・パルバット(8,125m)に由来しています。
ロゴはこの山脈の形からきているのですね。
出典:Wikipedia
ナンガ社長のご挨拶から「ワンランク上のクオリティをいつまでも求めて」と書いてあるように、ユーザーのために良いモノを作り続けるという姿勢を感じられるメーカーです。
職人の縫製技術 | Made in Japan
出典:TRAILS
ナンガの最大の強みは、1941年に創業してから蓄積された縫製技術。
シュラフは職人の手で丁寧に一つひとつ裁縫されています。
それだけではなく、その他の技術もあります。
シュラフあるあるですが、ファスナーが生地に噛み込むことはありませんか?
生地を傷めるだけでなく、最悪の場合は、生地が破けてしまう可能性があります。
YKKの特殊パーツをファスナースライダーへ実装し、生地の噛み込みを低減させています。
さらに、真っ暗でも開閉操作をしやすいように蓄光機能も付いているので利便性が高いです。
出典:ナンガ
台形ボックス構造により、ダウンの片寄りを防ぐと同時に軽量化を実現しています。
片寄りの軽減による放熱量の低下で効率よく保温できるような仕様のモデルもあります。
また、人間は足から寒さを感じやすいので、足元は羽毛を多めに封入することで保温できるよう設計されています。
細かな配慮を感じられるね!
出典:ナンガ
最上級のクオリティーを誇るダウン| 一切妥協なし!
出典:ナンガ
ナンガはダウン産地を選定し、成熟した水鳥の羽毛を使用しています。
さらに高品質なダウンを作り出すために、日本の羽毛加工メーカーで洗浄、精製しています。
原毛には、目に見えないホコリや垢が付着しているので、超軟水で洗浄して取り除いています。
- 温湿度調整機能が非常に高い
- 特有の臭いが少ない
ちなみに、ナンガの従業員の手でダウンの品質を見極めています。
毎日触っている人にしか分からない羽毛の質を見極めているのだからスゴイ!
質は悪いものは返品して、違うものを仕入れるほどです。ナンガの高品質ダウンを決定づけている要素の一つと言えます。
せっかくこだわりのダウンが濡れてしまうと保温効果を100%出せません。そこでナンガ独自の防水対策をしています。
後で説明しますが、「オーロラ」と「オーロラライト」シリーズは、特殊な生地を採用しています。
その生地はオーロラテックスと呼ばれ、多孔質ポリウレタン防水コーティング加工を施してシュラフが濡れるのを防いでくれます。
出典:ナンガ
「UDDバッグ」シリーズは、羽毛自体に超撥水加工を施しているため、濡れたとしてもダウンがへたらずに、保温性がキープされます。
「湿気を通すが、水を吸わない」最適なダウンです。
要するに、生地で濡れにくくするか、羽毛で濡れにくくするのかの違いですね!
永久保証 | 安心して長く使える
ナンガのシュラフを買った者であれば、誰でも「永久保証」の対象となります。
・修理可能かどうかの判断は、ナンガにて製品状態を確認してからの回答となります
・永久保証の対象はダウンを封入したモデルのみ有効です
・送料は自己負担です
アフターサービスが充実しているのがうれしいポイント。
有償修理として、ファスナーの全交換や収納袋の破損による交換など対応してくれます。
ちなみに、有償にはなってしまいますが、ダウン量を好みで増やすことが可能です。
自分仕様のシュラフを作ってみるのもいいですね。
シュラフの基礎知識
ナンガの商品を紹介する前に、シュラフの基礎知識についてカンタンに解説します。
使用シーズン
シュラフは大きく3つのシーズンでカテゴリー分けすることができます。
- 夏用
- 3シーズン用(春、夏、秋)
- 冬用
夏用、冬用はイメージしやすいですが、3シーズン用は春から秋にかけて使用することができます。
別の言い方をすると、3シーズン用は夏季は高山、寒い季節は低山に対応するシュラフのことです。
余談ですが、季節に合ったシュラフを使い分けるのがベストと言われています。
ただ、シュラフは決して安い道具ではないので、限られた予算の中で集めるのは現実的に難しいでしょう。
初めてシュラフを買うなら「3シーズン用」、冬キャンプを本格的に始める、寒いのが苦手なら「冬用」も検討した方が良いです。
中綿の種類
シュラフの中綿は2種類です。これによって、コンパクトさ、価格がほぼ決まってきます。
それぞれの特徴のこちら。
今回はご紹介するシュラフのモデルはダウンになります。
フィルパワー指数(FP)
出典:EDDIE BAUER
フィルパワー指数(FP)は、良いダウンであるかを表すもの。
FPが高いほど良いダウンと言えます。
要するに、同じ重さのダウンでもFPが大きい方がふくらみが良く、あったかいということです。
…ここで注意して欲しいことが一つ。「FPが高ければ良いじゃん!」という安易な考えをしないでください。
カンタンに説明すると、FP自体、統一の基準はないらしく、品質表示において5%の誤差が認められている。
つまり、その数値が絶対ではないということなので、FPだけでは良し悪しの判断や比較検討ができない。
選ぶ側としては、FPを参考にしつつも、FPだけでは分からない部分(品質へのこだわりなど)を見極めるのが良いでしょう。
対応温度域(快適使用温度/下限温度)
個人的にシュラフ選びで重要視しているのが対応温度域です。どれぐらいの温度なら寝ることができるかを表したもので、直感的に分かりやすい。
同一基準で示すために、統一規格(EN)として以下のように定義されています。
- Comfort(コンフォート):一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域
- Limit(リミット):一般的な成人男性が寝袋の中で8時間寝ることができる温度域
- Extreme(エクストリーム):一般的な女性が寝袋の中でひざを抱えるくらい丸くなった状態で6時間まで耐えられる温度域
男女の体感温度の差は、3~5℃程度とも言われています。
要するに、購入する時は女性なら「Comfort」、男性なら「Limit」をみて判断しましょう。
女性 ⇨ Comfort
男性 ⇨ Limit
メーカーによって、同じ意味でも表記が少し違います。
例えば、ナンガの場合ですと、Comfort→快適使用温度、Limit→下限温度という感じです。
ちなみに、私が持っているモンベルのシュラフはこのように表記されています。
モンベルの対応温度域が分かりやすいので、参考にどうぞ。
出典:モンベル
代謝がかなり高い人であれば、エクストリーム温度を参考にしても良いかもしれませんが、低体温症を引き起こす恐れがあるので避けてください。
あくまでも目安ですが、「記載温度+5度」に選ぶと寒くて寝れないということはないと思います。
NANGA(ナンガ) シュラフの種類(モデル)
ここからはナンガのシュラフについて、詳しくみていきましょう。
いろんな種類が出ていますが、今回はナンガ公式サイトに公開されているシリーズの中から以下の条件に当てはまるものをピックアップします。
・マミー型
・オートキャンプで使う用
・シュラフカバーがいらない
それが「オーロラ」「オーロラライト」「UDDバッグ」です。
それぞれのスペックや基本情報を下の表にまとめました。
「オーロラ」はナンガの代表的なモデルになります。
そのフラッグシップモデル(上位モデル)が「オーロラライト」であり、軽量化されています。
「UDDバッグ」はダウンの弱点である、濡れを克服したモデルであり、羽毛に超撥水加工を施しています。
オーロラ
出典:ナンガ
ナンガの代表的なモデル。防水性の高い生地オーロラテックスを使っています。
シュラフに結露が発生してしまった場合、濡れにより保温性が下がってしまうことが発生しないということです。
シュラフカバーはいらないですね。
ナンガ公式サイトにないですが、山渓とコラボしたモデルがあります。
ブラックカラーでシックでかっこいいですよ!450DX、600DXの設定があります。
ちなみに、イベント用のオーロラ750DXを買っちゃいました!
オーロラライト
出典:ナンガ
オーロラのフラッグシップモデル。
新たにチタンスパッタリング材をボックスキルト構造に採用して、防水透湿性を保ちつつ、生地を薄くする技術で軽量化されたモデルです。
UDDバッグ
出典:ナンガ
羽毛自体に超撥水加工を施しているため、濡れに対してタフネスがあります。
化繊タイプのように水に強く、化繊タイプのデメリットである「重くて大きい」を克服したモデル。
UDDバッグは軽量コンパクトで暖かいのが特徴です。
ほぼ同じダウン量で比較したとき、オーロラ < オーロラライト、UDDバッグの順に値段が高くなります。
近年、羽毛の価格は上昇傾向と言われていますので、気になる方はお早めに検討した方が良さそうですね。
何を基準にして選ぶ?
モデルが決まったら、一番悩むのがダウン量ですかね、、、
お金に余裕があったらダウン量が一番多いモノを選べばOKですが、現実はそう甘くないです。笑
せっかく買うからには、寒い思いをしたくない!値段が高いだけに後悔のない選択が必要でしょう。
では、私だったらどのように検討しているか解説していきます。
今回ご紹介する内容は、あくまでも個人的な考え方ですので、参考程度として捉えていただけたらと思います。
使用環境や自分の体質などについて整理しますと…
- 今までのキャンプした中で、最低気温は-3℃ぐらい
- どちらかというと寒がりである
- シュラフの中に衣類を入れたくない派
それぞれのモデルの「下限温度」を下のグラフに表してみました。
さらに「下限温度+5℃」の余裕をみたラインが青の点線です。
そうすると、「快適に寝れる領域」「個人差による領域」「寒さを感じる領域」の3つに分けることができます。
-3℃でキャンプをしたことを想定すると、オーロラライト350は「寒さを感じる領域」に入るので買わないでしょう。
残るは450か600になりますが、450を選んだ場合、寒がりの私が使用したら寒く感じるかもしれないので不安が残ります。
そうすると、快適に寝れる領域にあるオーロラ600を選ぶと思います。
このようにキャンプ場の寒かった時の気温やあなたの体質から、どのダウン量にする決めるのもアリだと思います。
女性の方は「快適使用温度」でみた方がイイので、良かったら参考にしてみてください。
ナンガのシュラフは一切妥協のない、完璧なものだった!
ナンガのシュラフはいかがでしたでしょうか?
改めて調べてみて、前よりもナンガを好きになりましたね!笑
私もどちらかというと物事はこだわるタイプです。
ナンガ社長のインタビューの中で「いいものさえ作れば、売れると思っていた。」と語っています。
その「いいもの」を作るために、ダウンにこだわり、縫製の強みを活かし、一つひとつ丁寧に商品を作り上げていく。
妥協を許さない姿勢を感じました!
キャンプ道具の選び方は人それぞれです。
その商品自体の良し悪しを判断するのも大事ですが、メーカーがどんな想いで商品作りをしているのかを知ったうえで選ぶのも大事な気がします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!